体調不良小説 好きな人に癒されたい!

体調不良のときに癒してくれる彼氏を妄想。

後悔していること

人生が上手くいかなくなった。

いやそうじゃない。初めから上手くいったことなど無かった。

 

昔から人付き合いは苦手だった。

 

学生時代、休み時間は本に没頭する振りをしていた。

友達に話しかけられるのが面倒で、無視していた。

周りは集中力がすごいとか言ってからかってくれたりもしたけれど、本当は気づいていたのかもしれない。

他人を拒絶していたことに。

 

友達なんて要らないと思った。

知り合いだけで十分だと思った。

そんなはずはないのに。

何故、気づかなかったのだろう。

 

友達がいなかった訳ではない。

友達と呼べる人は少ないながらもいた。

一緒にいる時間は心から楽しかったし、心から笑った。

ただどこかで壁を作ってしまった。

この高いプライドが邪魔をした。

 

大人になっても同じだった。

就職して同期という友達とは少し違うものができた。

上手く付き合えなかった。

仕事で疲れているのに、同期の相手までしてられないと思った。

先輩後輩も同じだ。

あるはずのないプライベートを大切にする振りをして必要最小限の付き合いをした。

 

飲み会が嫌いだった。

時々逃げてしまったりもした。

そんな自分も嫌いだった。

 

もっと昔から努力すべきだった。

人と付き合うということに関して努力すべきだったのだ。

幼少期から努力していれば、今もっと上手くできたかもしれないのに。

人付き合いの経験値が圧倒的に少なくて苦労するなんて思わなかった。

 

私の弱みを見せられない性格はどこで形成されてしまったのだろう。

心を開けない性格はどこで形成されてしまったのだろう。

 

職場でいじめにあった時、誰にも相談できなかった。

惨めな自分を人に話すことなんてできなかった。

いじめられている自分が認められなくて、「やめて」とすら言えなかった。

傷ついていない振りをしてトイレに逃げ込んだ。

 

退社するとき、あくまで円満退社を装った。

夢があってやめることにした。

本当はただ、いじめから逃げただけだった。

結局、同期にも先輩にも本当のことは言えなかった。

助けを求めていたら、違う結果になったかもしれない。

私は逃げ続けてしまった。

 

新しい職場でも飲み会から逃げてしまった。

人間関係から逃げるたび、私は大切なものを失っているのだ。

そうとは分かっていても、もはや変われない。

 

 

 

引用等、全く問題ありません。

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